フケ(脂漏性皮膚炎)で悩んでる人のためにまとめてみた

〜フケが出やすい人の特徴〜

 ①脂分の多い食事をとる人
  顔がテカリやすい人
 ②日中あまり外出しない人
 ③メガネをかけている人
  枕カバーを交換しない人
 ④頭皮を保湿している人
  風呂上がりに髪を乾かさない人
 ⑤頭をゴシゴシ洗う人



〜脂漏性皮膚炎とは〜
脂漏性皮膚炎は、わかりやすく言えば「頭皮の水虫」です。頭皮上で真菌が繁殖し、水虫のように頭皮がめくれ、それがフケになってボロボロと落ちてくる病気です。頭皮だけでなく、耳の周りや眉毛、オデコや鼻のあたりでも皮がめくれたり、フケのようなものができることがあります。

脂漏性皮膚炎はフレーク状のフケが特徴

脂漏性皮膚炎のフケを、アトピーで出る粉のような乾性フケと勘違いして保湿などの間違った処置をしてしまう人が多いですが、頭皮の皮脂をエサに繁殖するカビが頭に発生したとイメージしてもらうと、保湿やオイルケアが間違った対処であることがわかると思います。



〜脂漏性皮膚炎の原因〜
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌異常やビタミン代謝異常、皮膚のpH異常などが原因とされています。症状を訴える人は患部に「マセラチア」と呼ばれる真菌(カビのようなもの)が通常の3倍程度検出されます。マセラチア自体は常在菌として普通に人の皮膚に存在するものですが、この数が極端に増えると脂漏性皮膚炎を引き起こします。このマセラチアが人の皮膚を分解し、繁殖することでかゆみを引き起こすとともに大量のフケが発生します。



〜脂漏性皮膚炎の対策〜
脂漏性皮膚炎という病気は「頭皮の水虫」という言葉からもわかるとおり、薬や専用シャンプーの使用で一時的に症状を抑えることはできますが、完全に治療するには生活習慣の見直しも含めた対策が必要になります。

①脂分の多い食事をとる人、顔がテカリやすい人
脂分の多い食事を控えましょう。脂分の多い食事をとりすぎると、真菌のエサになる頭皮上の皮脂分泌が増し、脂漏性皮膚炎になりやすくなります。症状が酷い方はまず普段の食事を見直してください。顔がテカリやすい方は皮脂の分泌が多いので、頭皮も同じ様な状態になっていると考えられます。皮脂を過剰に分泌させないよう食生活を見直す必要があります。

食生活の見直しを


②日中あまり外出しない人
天気の良い日は外出する。これが意外と重要です。日中屋外に出て頭皮に日光(紫外線)を当てることで、真菌の繁殖を防ぐことができ、これが脂漏性皮膚炎の症状改善に繋がります。適度な日光浴をするよう心がけてください。とはいえ、真夏など紫外線量の多い時期に長時間直射日光を当てるのはかえって頭皮にダメージを与えるので気をつけてください。なお、日焼け止めクリームは症状を悪化させるので生え際付近には塗らないほうが良いです。

適度な日光浴を心がける


③メガネをかけている人、枕カバーを交換しない人
身につけるものは常にきれいにしましょう。特にメガネは耳にかかる柄(フレーム)の部分が汚れやすく真菌を繁殖させやすくなります。耳や鼻に当たる部分をていねいに洗ってください。アルコール性のクリーナーなどは真菌の消毒に効果的です。同様に枕カバーは、できれば毎日、最低でも3日に一度は交換しましょう。枕カバーの交換が面倒なら枕と頭の間にタオルを挟んで、それを毎日交換してもよいです。

メガネはフレームの部分も清潔に


④頭皮を保湿している人、風呂上がりに髪を乾かさない人
フケの原因が頭皮の乾燥だと勘違いして頭皮の保湿をする方がいます。脂漏性皮膚炎に保湿は逆効果ですから止めてください。湿気は真菌が繁殖するための栄養になります。同様に風呂上がりに髪の毛を乾かさず放置するのも好ましくありません。また、髪の毛が長い人は、湿気が頭皮にこもりやすいので、風通しの良いショートヘアにすることで症状が改善する場合があります。女性は化粧品で使う保湿剤やクリームが影響することもあるので気をつけてください。

頭皮をしっかり乾かしましょう


⑤頭をゴシゴシ洗う人
頭皮のケア方法については少し詳しく解説したいと思います。一度真菌が繁殖すると自力で繁殖した菌を減らすことはなかなか難しいです。オススメは脂漏性皮膚炎専用のコラージュフルフルというシャンプーです。真菌を死滅させる薬効成分が入っている薬用シャンプーなので、これで頭を洗うだけでかなり症状が改善します。一般的なシャンプーと比べると少し値段の高い(200ml 1,280円)商品ですが、症状が出ていないときは使う必要はないので、普段使いのシャンプー・リンスと併用すればそんなに負担にはならないと思います。


シャンプーをするときは、汚れや脂分を落とそうとゴシゴシ洗うと頭皮を傷つけるので、優しく髪の毛だけを洗う感じで、頭皮にはシャンプーの成分を行き渡らせる程度にしてください。毛穴にシャンプーを浸透させるように、こすり洗いではなくもみ洗い(頭皮を親指の腹で押すような感じで洗う)をするよう心がけてください。

また、シャンプーするときは、髪の毛だけでなく、真菌が繁殖しやすい耳の中や裏側、眉毛、オデコから鼻にかけてのTゾーンのあたりまでシャンプーするようにしてください。できればリンスもコラージュを使うことをおすすめします。

シャンプーはやさしく

お風呂から上がったら、厚手のタオルでしっかり髪の毛と頭皮の水分を取り、ドライヤーで髪の毛と頭皮を乾かします。ドライヤーは温風より冷風のほうが肌に刺激を与えないので、特に頭皮は冷風で乾燥させるようにしてください。耳のまわりやうなじあたりは水分が残りやすいのでしっかり乾燥させるようにしてください。

ドライヤーは冷風で

風呂上がりの時点でかゆみがあるようであれば、かゆみを抑える成分の入ったアルコール性の育毛トニック(柳屋フレッシュトニックなど)を頭皮にスプレーしておくとよいです。また、塗り薬が処方されている場合はこのタイミングで塗ってください。薬はケチらず多めに使って一気に真菌を退治しましょう。薄く塗ると効きが悪く症状が改善しません。

頭が痒くてもくれぐれも頭皮を掻かないようにしてください。ガマンできないときは痒みのある部分を親指の腹で抑えて揉むように掻いてください。夏場などはお風呂上がりで頭皮に汗をかくと、その水分が真菌繁殖の原因になります。汗がしっかり引くまで、ドライヤーや扇風機で頭皮を乾かしてください。



⑥それでも改善しない場合
上記の対策でも症状が改善しない場合は、皮膚科の受診をおすすめします。治療は、脂漏性皮膚炎用の抗真菌薬(塗り薬)やステロイドを処方してもらえるので、それを塗って治療を進めていきます。皮膚科医によっては知識不足で脂漏性皮膚炎の症状を悪化させるワセリン(保湿剤)を処方するところもあるので注意してください。アトピー性皮膚炎と間違って診断することがよくあるので、信頼できる、評判の良い皮膚科を探して受診しましょう。

抗真菌薬が処方されます

脂漏性皮膚炎は、水虫同様にちょっとやっかいな病気で、薬を塗るだけですぐに治る病気ではありませんが、このホームページに記載した対策と併用することでかなり改善すると思います。

 

関連外部サイト
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カビが原因の脂漏性皮膚炎にご注意を(オムロン)
頭皮の脂漏性皮膚炎の症状・原因・治し方まとめ(アンファー)

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